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豚汁ライス

マイケル・ジャクソンが急死したと言うのに、なんだよ「豚汁ライス」って・・・。とお怒りのあなた、まあまあ。

インターネットで色々調べたり、掲示板で広範囲の不特定多数の人にものを尋ねる事が出来るようになったお陰で、「長年の疑問」が解決するようになった。本当に喜ばしい事だと思う。

もう何十年も昔、ラジオで聴いて、忘れられない歌があった。ワンフレーズしか憶えてなくて、随分あちこちで尋ねても誰も知らなかったし、ネットでも何度も質問したけど、ずっと分らなかった。こんな歌。

「一日ラーメン二杯と豚汁。二日に百円あれば、世の中明日があるな」

昨日、ついにこの歌の詳細が判明したのです。Yahoo知恵袋のお陰。タイトルは「自由な奴」。歌っていたのは高田渡。歌詞は僕の記憶とちょっと違っていて、「豚汁」ではなくて「豚汁ライス」だった。豚汁より豚汁ライスの方がもっと凄い。

で、驚きだったのは、この、何年も僕の心を掴んで話さなかったこの歌詞を書いたのが、永山則夫だったと言う事。

永山則夫とは?、もし知らない人が居たらウィキペディアをご覧ください。

作詞が永山則夫だと分った時、僕は改めて確信した。本物の言葉は人の心を掴んで離さないのだ。魂から湧き上がってくる言葉が詩になった時、本当に強い力になるのだ。

この詩は恐らく35年くらい前に書かれたと思う。この歌が入っているアルバム「FISHIN' ON SUNDAY」は1976年発売で、永山則夫が逮捕されたのが1969年だから、その間に書かれたはずだ。

まあこの歌詞は永山の子供時代の思い出じゃないかと思うけど、「二日に百円あれば世の中明日がある」ってのは、凄いと思う。2番の歌詞には「赤坂・銀座歩いて10円拾えりゃ申し分なしで言う事なし」ってある。物価が10分の1だったとしても(大体それくらいかな?)、一日500円で希望があって、100円拾えたら申し分ないって、なんと強い人でしょう。

で、日本人がみんな中流意識を持てたバブル期を経て今現在、一日にラーメンと豚汁ライスのみって人間がまた沢山巷に溢れているんじゃないですか?明日はありますか?100円くらい拾えたら、申し分なしで言う事なしって、言えるんでしょうか?もしかしたら永山則夫が嘗めて来た境遇より、悪くなったりしてませんよね?

いやそりゃね、永山は人殺しですよ。それは間違いない。許されることではない。だけど永山の作った作品は、それは独立して評価されるべきでしょう?そして、永山の生い立ちや犯した罪や、その後の心境の変化を知った上で作品と対峙するならば、やはりそこには魂の叫びが聞こえてくるし、平凡で平穏な人生を漫然と送っている僕のような人間は、やはり立ち竦んでしまうのです。

永山則夫は1997年に処刑されました。

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